環境保全に配慮した生活文化に関する調査研究事業
資源を有効活用し、使用後の資源を再び社会に戻し再利用する省資源・資源循環の新たな社会システムを構築するには、行政・動脈産業・静脈産業・市民の連携が必要不可欠であり、一個人・一企業が実現することが非常に困難です。本機構は、公益性の高い社団法人として、様々な業種の各セクションをまとめ、新規性・独自性・発展性の観点から、環境保全に配慮した新しいシステムの創造や新技術の開発などを行っています。
里山を通じた循環型地域づくりのための次世代(ユース)育成・交流促進事業
平成27~29年度、将来の循環型地域づくりの中心的役割を担う次世代の育成を目的に、八王子市裏高尾地区の里山「高尾100年の森」で、幼児から小学生、高校生、大学生を対象に、里山体験・里山整備プログラムを実施しました。
循環型地域づくりには何が必要なのか、どのように実践したらよいのかということを考えるきっかけを学び、問題解決力を身につけた幅広い視点を持つリーダー育成を目指したプログラムとして、里山の季節感に富んだ自然体験、下草刈りや橋づくりなどのフィールド整備、他地域のユースや地域住民の方などの他世代との交流等の多様な体験を3年間でのべ19回実施し、410名に参加いただきました。活動の様子は次の動画をご覧ください。
※この事業は独立行政法人環境再生保全機構の地球環境基金助成を受けて実施しました。
環境おもてなし企業活動誓約事業
「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした環境おもてなしプロジェクト 環境おもてなし企業活動誓約事業」として、2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機に、「環境都市づくり」を目指した首都圏における企業の環境に配慮した活動を全国に向けて発信することを目的としています。また、本事業を通じて、企業におけるCSR・環境意識を向上し、さらに各企業がオリンピック・パラリンピック終了後も継続して実行できる社会的仕組みの確立を目指し平成27~28年度に実施しました。
八王子市高尾周辺地域住民による循環型地域づくりのための人材育成事業
大量生産・大量消費・大量廃棄の生活様式を循環型地域へ転換することを目的として、平成24~26年度に、東京都八王子市の裏高尾で、地域住民による子どもたちへの環境教育を通して、循環型地域づくりのために自発的に取り組める人材の育成を目指しています。こうした人材が他の地域で活動できるよう事例調査やモデル事業を実施を重ねESDプログラムを策定しました。
※この事業は独立行政法人環境再生保全機構の地球環境基金助成を受けて実施しました。
リユースびんシステム構築
本機構は、環境省循環型社会形成実証事業等として、ガラスびんリユースシステムの構築及びその普及に努めてきました。
平成15~17年度、南九州においてそれまで使い捨てのワンウェイびんしかなかった900ml(茶)びんに統一規格を導入し、充てん・流通・販売・回収・洗浄・再使用のサイクルを構築しました。この統一規格びんは、対象地域である南九州を中心に、現在も順調に出荷本数・回収本数を伸ばしており、これまでの出荷、回収実績は、下記の表のとおりです。
さらになる普及に向け、生産地である南九州と消費地を結びつけるため、平成18年度は東京都世田谷区、平成19年度は神奈川県川崎市、平成20年度は神奈川県横浜市において、効率的なリユースシステムを目指してきました。
(本)
全国 | 九州地域のみ | |||||
出荷本数 | 回収本数 | 回収率 | 出荷本数 | 回収本数 | 回収率 | |
平成16年度 | 1,367,502 | 245,105 | 17.9% | - | - | - |
平成17年度 | 1,702,454 | 495,982 | 29.1% | 1,227,213 | 465,574 | 37.9% |
平成18年度 | 1,894,263 | 543,113 | 28.7% | 1,389,346 | 475,339 | 34.2% |
平成19年度 | 1,825,285 | 713,604 | 39.1% | 1,253,117 | 641,936 | 51.2% |
平成20年度 | 1,812,950 | 677,315 | 37.4% | 1,051,532 | 560,555 | 53.3% |
平成21年度 | 1,669,326 | 723,247 | 43.3% | 892,310 | 603,567 | 67.6% |
平成22年度 | 1,512,135 | 683,547 | 45.2% | 809,359 | 560,905 | 69.3% |
平成23年度 | 1,483,860 | 776,558 | 52.3% | 807,127 | 691,706 | 85.7% |
平成24年度 | 1,475,795 | 857,801 | 58.1% | 792,688 | 737,057 | 93.0% |
平成25年度 | 1,402,532 | 577,140 | 41.1% | 763,962 | 494,004 | 64.7% |
平成26年度 | 1,197,978 | 541,541 | 45.2% | 662,455 | 520,217 | 78.5% |
平成27年度 | 1,172,028 | 570,078 | 48.6% | 675,370 | 505,782 | 74.9% |
平成28年度 | 1,110,713 | 548,148 | 49.4% | 658,479 | 492,268 | 74.8% |
平成29年度 | 991,015 | 540,518 | 54.5% | 604,534 | 478,313 | 79.1% |
平成30年度 | 852,102 | 355,341 | 41.7% | 516,394 | 300,513 | 58.2% |
令和元年度 | 731,571 | 259,676 | 35.5% | 472,252 | 250,100 | 53.0% |
令和2年度 | 575,809 | 175,710 | 30.5% | 361,046 | 161,682 | 44.8% |
令和3年度 | 452,569 | 107,914 | 23.8% | 297,019 | 94,438 | 31.8% |
令和4年度 | 515,209 | 136,282 | 26.5% | 351,548 | 125,266 | 35.6% |
令和5年度 | 517,039 | 142,576 | 27.6% | 353,229 | 138,292 | 39.2% |
合計 | 24,262,135 | 9,671,196 | 39.9% | 13,938,980 | 8,297,514 | 59.5% |
- 平成15年度 900ml統一規格びんの開発、製造
- 平成16年4月 900ml統一規格びん使用商品が市場への出荷開始
事業名一覧
- 平成15・16年度循環型社会形成実証事業「南九州における900ml茶びんの統一リユースシステムモデル事業」/平成17年度フォローアップ事業/平成19年度調査研究
- 平成17年度循環型社会形成実証事業「大都市における食品容器回収に関する意識改革推進事業(すぎなみエコ・コミュニティ事業)」/平成19年度フォローアップ事業
- 平成18年度循環型社会形成実証事業「東京都内における720ml等ガラスびんの統一リユースシステム構築モデル事業」
- 平成19年度循環型社会形成実証事業「首都圏近郊政令指定都市における720ml・900mlガラスびん統一リユースシステム構築モデル事業」
- 平成20年度循環型社会地域支援事業「横浜市における720ml・900mlガラスびんの統一リユースシステム構築モデル事業」
繊維リサイクル推進
古紙リサイクル等に比べて繊維リサイクルの消費者認知度が低い現状があります。本機構は、市場調査や古着の回収・処理・再生等の各分野へのヒアリング等の調査により問題点の把握と解決策の検討を行い、循環型社会形成を目的に繊維リサイクルのあるべき将来像を提言・広報しました。
事業名一覧
- 平成18年度「衣料品のリサイクル推進がもたらすライフスタイルの変革に関する普及啓発」
- 平成19年度「衣料品のリサイクル推進がもたらすライフスタイルの変革に関する調査研究」
- 平成20年度「『衣食住における脱温暖化ライフスタイル』に関する調査研究」
- 平成20・21年度「繊維リサイクルにおける再生品の需給状況及び消費者ニーズに関する調査研究Ⅰ・Ⅱ」
- 平成22年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金助成活動「繊維リサイクルシステム普及・改善のための調査研究とシンポジウム開催」
リサイクルマーク事業発展
本機構のリサイクルマーク事業における将来予測や、さらなるリサイクル技術向上に関する調査研究を行うことにより事業の発展をはかり、廃棄物の減量化・二酸化炭素や有害物質の発生削減に貢献し、循環型社会形成推進の一助となることを目的としています。
事業名一覧
- 平成17・19年度「使用済みユニフォームを用いた再生品の製造に関する調査研究」
- 平成19年度「本事業におけるマテリアルリサイクルの将来予測に関するシュミレーションの実施」
- 平成20年度「企業における環境意識及び対策の変遷からみたリサイクルマーク事業の将来性に関する調査研究」
- 平成21年度「リサイクルマーク事業の周知方法に関する調査研究」
- 平成22年度「使用済み繊維製品を使用した循環型社会対応屋根下防水材への利用に関する調査研究」